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【円安】どう対処する?【初心者向け】

早速ですがこちらのチャートをご覧ください

為替チャート
出典:REFINITIV

こちらは過去1年間の為替チャートですが、円安が止まりません。昨年の9月中旬頃までは1ドル=110円前後で推移していましたが昨年10月から今年の3月にかけて1ドル=115円まで上昇その後一気に急上昇し6/11現在では1ドル=134円と円の価値が暴落してしまいました

みなさんは円安がどうして起きるのか。また円安になると何が起こるかきちんと把握していますか?

今日は円安がなぜ起きて、何が起きるのか…

そして、円安にどう対処するべきか学んでいきたいと思います

※追記:22年9月中旬に1ドル=145円台をマークしました。

その後、政府による為替介入があり141円まで下げるも一時的な効果しか得られず1週間後にはまた144円台まで戻ってきてしまいました

なぜ円安が起きるのか?

円安が起きる仕組みは簡単に言えば

日米の金利差が開いているからです

2022年6月現在の動きとしてアメリカのFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長はインフレ抑制のため6、7月も大幅利上げを続ける意向を示しているなか日銀の黒田総裁は金融緩和継続の意向を示ししたため今後も日米の金利差は開くと思われる

  • アメリカ:利上げする
  • 日本  :利上げしない

このように金利差が開くとどうなるのか?

今回のような場合預金していても利息がほとんどつかない円よりも、より多くの利息がつくドルの方が好まれるのはなんとなくわかりますよね?

すると、円がどんどん売られてドルが買われるようになります

人気のない円の価値が下がり、人気のあるドルの価値が上がる

これが円安の正体です

その他にも国そのものが赤字になってたり、円の刷り過ぎで円が供給過多になってたり、国の財政状況が悪化したりすると円安になりやすいです

誰だって景気の悪いところの通貨なんて持っていたくないですしね

円安になると何が起きるのか?

円安になると何か良いことがあるの?それとも悪いことがあるの?どっちなの?

と、不安になる人もいると思うので解説していきましょう

まず答えはメリット・デメリット両方ある

というのが正解です

順番にチェックしていきましょう

円安のメリット

  • 輸出企業の業績が上がる
  • 海外からのの旅行客が増える
  • 海外客向けの観光産業の業績が上がる
  • 外貨資産の価値が上がる

円安によって円の価値が下がっているという事は海外から見ればいつもより安く大量に買えるバーゲンセール状態のようなものです

なので海外企業は日本の輸出品を大量に買い付けるし、安く日本旅行ができるから海外からの旅行客は増え、またその人たちをメインターゲットにした産業の業績は上昇します

加えて、投資信託等で外貨建ての資産を持っていれば仮に購入時のレートが1ドル=100円でその後円安で1ドル=130円になった場合、保有資産を円ベースに直した際に差額の30円分価値が上昇している事になります。同様に外貨建て資産の配当金なんかも実質収入増になります

円安のデメリット

  • 輸入企業の業績が下がる
  • 生活必需品の輸入コスト上昇による生活費の増加
  • 海外への旅行が行きにくくなる
  • 外貨建て資産の購入コストが高くなる

デメリットはメリットの裏返しで輸出する分には大量に購入してもらえるますが、逆に輸入する際は円安の分だけ輸入コストが上がってしまいます。もちろん石油等のエネルギーや食糧品等わたしたちの生活にも輸入に頼っているものが数多くあるので、それらの品も仕入れ値の上昇分値上げという形で生活費を圧迫します

生活の質はいままでと全く変わっていないのに、生活費は上がってしまった…という事がおきます

メリットで外貨建て資産の価値が上昇とありましたが、すでに所有している分の資産についてはそのまま価値が上昇したものとして特に影響はありませんが、新たに外貨建て資産を購入するとい場合は円安の影響を大きく受けます

外貨建て資産を持つためには、自分の持ってる円をいったん外貨に交換する必要があります

そのときに円安になっていると同じ1ドルの商品を購入するために今までよりも多く円を払わないといけないので購入費用が高くなってしまいます

良い円安?悪い円安?

結局、円安になるって良い事なの?悪い事なの?というコメントを見かけますが

答えは「人による」です

メリット・デメリットで挙げたようにその人の立場によって受け止め方が大きく変わります

ただ、円安になったときに何もせずにいる事はリスクがあるので、円安になったら何が起きるのかをきちんと理解して対処していきましょう

円安の対処方法

それでは円安になったら何をすれば良いのか?何をするべきではないのか?

預金100%の方は要注意です

「俺(私)はずーっと日本だけで暮らすから円だけ持っていれば大丈夫!それに預金なら元本も保証されてるしね!」

本当にそうでしょうか?

デメリットでも述べたように日本は輸入に大きく頼った国です

あなたの給料・預金額は数字上の変化はありませんが、いままで買えていたものが同じ金額では買えなくなるという事は実質的にあなたの給料・預金にいままで通りの価値がなくなってしまったという事と同じ事です

当然日本で暮らしていく以上、円は必要不可欠です。なので当面の生活費や結婚、出産といった予測されるイベント費といったものを使いやすい預金にしておくのは正解です

ですが、それ以上の余剰資金は外貨建ての株や債券、価値の落ちにくいゴールドのような実物資産に分散投資をする事でかなりのリスクを抑える結果につながるでしょう

  • 円安でインフレが起きて生活費が増えても外貨建ての資産の収益増加で補填可能
  • 円安で資産価値が下がっても外貨建ての資産の価値上昇で相殺可能

外貨建ての資産を手に入れるためには証券口座が必須です

もしまだ証券口座をお持ちでないのならばネット証券のSBI証券楽天証券がおススメですので、ご自分の使い方に合わせて口座開設を検討されるといいと思います(どちらも最短5分で開設できます)

SBI証券[旧イー・トレード証券]

口座開設したはいいものの円安で外貨資産購入コストが高くなるため、円高になるまで購入を見送った方がいいのではないか?という声がよくありますが

そんなの気にしなくていいからコツコツ積み立てしなはれ

未来は誰にも読めません。円安がいつ落ち着くかなんて誰にもわからないし、もしかしたら更に円安が加速するかもしれません…だったらコツコツと定額を月に一度くらいのペースで買い増していけば長期的に見たときに購入金額は平均値に落ち着くので極端に大損する事もありませんし、市場に居続ける事で大きなチャンスを逃す事もありません

この先どうなるかわからないものを心配して悩むのは時間の無駄だし、大きな機会損失につながります

それにもし、今の円安に間に合わなくても次の円安がくる”かも”しれません

そうなったときに後悔しないよう普段からリスクに備え、世界経済がどう転んでも穏やかにいられるようにしておきましょう。

これから投資を始めるなら、国の優遇制度を利用しない手はありません。

iDeCoやNISAといった制度を利用して無駄な支出を抑えて資産を大きくしていきましょう

まとめ

なぜ円安が起きるのか?

  • 日米の金利差が開き、円を売りドルを買う動きが強くなっているから

円安になると何が起きるのか?

  • 輸出コストが下がり、輸出産業の業績アップ
  • 輸入コストが上がり、輸入産業の業績悪化
  • 輸入品の値上がりのため物価上昇→生活費増
  • 外国からの旅行客が増え、日本人の海外旅行客は減少
  • 外貨資産の価値や配当収入は増えるが外貨資産の購入コストも増える

円安の対処方法

  • 証券口座を持ち、外貨建ての資産を保有する(長期投資がおススメ)
  • 為替レートや株価に惑わされずに定額を決まった日に分散購入する(ドルコスト平均法)
  • 狼狽えない

なんだかんだ言って最後のが一番重要かもしれません(笑)

島国で孤立しているせいか日本で暮らしていれば為替なんてあまり関係ない!

と、思い込んでる日本人が意外と多いように感じられますが、日本は国内の資源だけで自給自足ができないので、輸出入に大きく頼っています。

為替が円安や円高で揺れると外貨取引の輸出入に大きく影響します。

その影響は国内の物価にも当然反映されるので、資産を円でしか持っていない場合、実質的に為替に合わせて資産の価値が増減してしまいます。

そんなときは円資産だけではなくドル資産も持っておけば円高・円安のどっちに転んでも資産に受ける影響を少なくする事ができます。

外貨資産を持つなら証券口座を用意しましょう

そして証券口座を持つならただ普通に一般口座や特定口座を開設するのではなく、まずは国の優遇制度を活用しましょう。

どの優遇制度が合っているのかは目的や適性によって人それぞれ違ってきます

こちらの記事でそれぞれの特性や相性がわかるので参考にしてみてください

・一般NISA・つみたてNISA・iDeCo選び方

お金の勉強をすることで、身の回りのお金の動き方が見えてきます

お金が動くその理由がわかれば、自然と対処方法も見えてきますね

しっかり勉強すれば生活はよくなります。これからもコツコツ学んでいきましょう!

それではまた次回!

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