今日はこちらのニュースについての感想なんかを書いていきます
一応、農業経営で生活をしている身として触れていきたい話題です
とりあえずこのニュースを見て思ったのは
あ~やっぱりか
素直な感想はこのひと言で終わりなんですけどね(笑)
それでは身も蓋もないのでつらつらと語っていきたいと思います
ぼく自身は稲作農家として生計を立てているので今回は稲作農家にとっての視点から
今回の肥料高騰は主に輸入肥料に対して大きな影響がありますが、主に国内生産されている有機肥料に対しては然程影響はないようです(それでも燃料やガス料金の高騰で多少の値上げはあるようですが)
なので各農家の栽培方針や施肥設計によって今回の件による影響は違いがありそうです
我が家は主食用米はほぼ有機栽培なので影響は少なそうですが飼料用米や多収性品種については化成肥料を使用しますのでコストが跳ね上がりそうです
なら話題の小麦みたいに米も値上げか!?
って思うでしょう?
米の販売価格は下がります…というかここ数年ジワジワと値下げさせられています(泣)
各企業「原料高騰により○月から値上げします!」って値上げのオンパレードなのに対して
市場「原料高騰により今年の米価は値下げします!」
鬼かよ(笑)
まぁ種明かしをすると農作物の値段は需給率で算出されるから原料高騰していても供給過多になってれば値段は下がるんですよ
毎年、国からは米が余ってるから減反しろ減反しろってうるさく言われてるからね
うちでも多少は園芸作物の導入もしているけど、園芸も園芸でかなりの労働時間だったり機械施設の導入だったりでそれなりのコストがかかるし需要が安定するレベルまで減反してその分の面積まるまる園芸なんて個人農家レベルではとても無理なのよ(減らしたくても減らせない)
だから園芸の代わりに牛や豚の餌になる飼料用米を作付けする稲作農家が増えてるってわけですよ(元々所有してる機械や施設が流用できるから)
で、そういった飼料用米って結構な量の窒素が成長に必要で、その窒素分を最高のコスパで補給できるのがこの度94%値上げの尿素なもんだから経費爆上げで悲しいねって話
さすがにこのまま放置だと立ち行かなくなる生産者も出てくるだろうから行政から何らかの形でテコ入れがあるだろうと思うし注視していかなきゃならないでしょうね
戦争やらウイルスやらで世界情勢が不安定で心配事の減らない昨今ですが各自やれる事をひとつずつこなして乗り切っていきましょう
最後にひと言
みんな、お米を食べよう!